健康カレンダー


50] 2016/ 6/ 1(Wed) 07:59:00

(月刊かみいな健康カレンダー 2016年6月号掲載)

「高尿酸血症は痛風だけが問題じゃない」

健康診断を受けると必ず血液検査で測定される「尿酸値」は、高いと痛風の原因になるとして有名です。私が医者になったばかりの頃は尿酸値が高い患者さんに対し「尿酸値が多少高くても痛風の発作をおこさなければほっといてよい」と教えられました。あれから30年世の中もだいぶ変わりました。尿酸に対する認識もだいぶ変わりました。
まず、痛風の発作時には尿酸値が正常のことがあります。20代の痩せた女性でも痛風の発作を起こすことがあります。ベジタリアンでもあり得ます。お酒を飲まなくてもありです。確かに痛風の発作は食生活の乱れが原因のことが多いですが、本来痛風発作などとは無縁そうに見える方でも遺伝子異常がある場合は家系的に発症することがあります。
生活習慣が原因か遺伝子異常が原因かとは関係なく尿酸値が高いと痛風発作以外にも様々な疾患との関連が増えます。尿酸値が高い方には、慢性腎臓病、腎不全、高血圧症、メタボリックシンドロームが多いとされています。また、心血管系疾患や脳卒中との関連も報告があり、さらに尿酸の尿への排出が多い場合は腎結石のリスクが高くなるとされています。尿酸値が高いことは痛風発作を引き起こすだけでなく様々な疾患との関連があるということです。このことでことさら不安を感じる必要はないですが、痛風発作を生じた方は治療の必要があり、尿酸値がかなり高い場合はたとえ発作の経験がなくても治療が必要になることがあることを覚えておいてください。(R.A)



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