耳鼻咽喉科疾患の解説
目次
- 耳疾患
- 鼻疾患
- 咽喉頭疾患
- その他の疾患
耳の解剖
外耳道(耳の穴)の突き当たりに鼓膜があり、音は鼓膜を振動させ、鼓膜にくっついた耳小骨、更に蝸牛へと伝わり、内耳神経(聴神経)により脳へ信号が伝わります。鼓膜の奥には鼓室という部屋があり、耳管という管によって、咽頭(のど)とつながっています。耳管は普段は閉じていますが、嚥下(つば、食事などを飲み込むこと)により開いて、外耳道と鼓室の圧を調整する働きがあります。もう一つ、内耳には、半規管など体のバランスを取る(平衡感覚)働きをしている部分もあります。

滲出性中耳炎
- 疾患のポイント
- 鼓室(鼓膜の奥の部屋)に水がたまり、鼓膜の振動が悪くなり、難聴となる病気です。
- 痛くない中耳炎なので、なかなか気づかれないことも多い疾患です。そのため、3歳児検診で本疾患の検出のための検査を行っている市町村もあります。
- 9〜10歳になるまでは、なかなか治らないことも多いですが、多くの場合は、そのくらいの年齢になると、難聴を残さず治癒します。しかし、いずれ治るからといって放っておくと難聴が残ってしまうこともあります。
- 2,3歳から10歳くらいの小児に多い疾患です。
- 原因 急性化膿性中耳炎(いわゆる中耳炎)は細菌の感染によっておこります。抗生物質の投与により細菌が無くなっても、耳管機能が悪いと貯留液が排泄されず、鼓室が陰圧になり、滲出性中耳炎に移行していくと言われています。小児の場合は、以下のような耳管の通りを悪くする要因がいくつかあります。
- 慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)、咽頭炎などの鼻腔・咽頭の炎症
- アデノイドの肥大
- 耳管機能の未熟性(本来の圧を調整する機能がまだ十分備わっていない)
- アレルギーの関与
- 鼻すすり(鼓室内の空気も吸い出して、鼓室を陰圧にしてしまうしまう)
- 好発年齢 2,3歳頃からみられますが、5〜6歳がピークで、8〜10歳を過ぎると急激に減少します。この位の年齢になると耳管機能が自然に改善してくるものと思われます。
- 症状
- 耳が聞こえにくい(難聴)、耳がつまる感じ(耳閉感)
- 耳鳴り、頭を動かすと音がする
- 呼んでも返事をしない、テレビの音を大きくする、前の方でみるなど
- 診断(以下のような所見から診断します)
- 鼓膜の混濁(鼓膜が溜まった液のために濁っている、赤みがかっている)、陥凹(鼓膜が奥へ凹んでしまう)、膨隆(外へ盛り上がる)などの変化。
- 聴力検査で軽度〜中等度の難聴。
- 鼓膜の動きが悪い(ティンパノグラムなどの検査)。
- 治療
-
耳管通気療法(治療の中心となります)
A)ラッパと言ったり、水を飲んだ時に鼻からゴム球で空気を鼓室へ送ります。
B)通気管を鼻から耳管開口部まで入れて空気を送ります。 -
薬物療法
特によく効く薬は残念ながらありませんが、抗生物質・消炎酵素剤・去痰剤・抗アレルギー剤などの内服を行います。 -
鼻腔・咽頭の炎症の治療
鼻の処置・ネブライザー、抗生物質・消炎剤・去痰剤などの内服など。 -
鼓膜切開
上記の治療を2ヶ月前後行い改善しない場合に行います。鼓膜に穴を開け、中耳内の液を吸い出します。穴は、1週間程度で塞がる場合が殆どです。 -
鼓膜チューブ留置術
鼓膜切開を行ってもすぐに液が溜まってきてしまう場合に行います。鼓膜切開をして、切開した穴へチューブを入れておきます。通常1年くらいはチューブを入れておきます。入れている間は水は溜まらないので、ほぼ正常の聴力が保てます。耳に水が入ると細菌感染がおこりやすいので、入浴、水泳の時は注意が必要です(耳栓の使用が望ましい)。
ごく稀に、治った後、チューブを抜いてから、鼓膜の穴が残ってしまうことがあります。その場合、穴をふさぐために手術が必要となることもあります。
※鼓膜切開・チューブ留置は外来で局所麻酔(耳の中だけの麻酔)で可能ですが、聞き分けのない子の場合は入院し、全身麻酔が必要となります。 -
アデノイド切除術
アデノイドの肥大が高度の場合や鼓膜チューブ留置術を行い、チューブを抜去後すぐにまた液が貯留してしまう場合に行います。入院し全身麻酔下にアデノイドを削る手術をします。 - 合併症 難治性のものは合併症(後遺症)を残す可能性があります。
- 癒着性中耳炎(鼓膜が鼓室の内側の骨にくっついてしまう)
- 真珠腫性中耳炎(鼓膜から真珠腫と言われるものが出来て徐々に鼓室内へ広がっていってしまう)

正常な鼓膜

混濁し、凹んだ鼓膜
※90%以上が、小学校低学年を過ぎると自然治癒します。治療での完治は難しい疾患です。治癒する年齢までの間に、日常生活に支障のない程度の聴力を保つ事が大切です。一端治っても、10歳くらいまでの間は再発の可能性があります。
※合併症(癒着性中耳炎、真珠腫性中耳炎など)を残すことも希にありますので、自然に治るからと放っておくのは禁物です(合併症を起こすと難聴が残ってしまいます)。
急性化膿性中耳炎
- 本症のポイント
- いわゆる中耳炎です。
- 生後6ヶ月から6歳くらいの小児に、風邪の後、多く発症します。
- 耳の痛み、耳だれ、発熱などの症状です。痛みが強いときは熱の座薬を使います。強い痛みは、15分から20分程度で軽くなります。
- 抗生物質の内服で治療します。
- 痛みは1,2日で軽快しますが、治るまではかなり日数がかかりますので、その間薬を飲む必要があります(途中で止めてしまうと慢性化したり、滲出性中耳炎などになり、難聴を残すことがあります)。
- 原因
- 中耳(鼓膜の奥の部屋)に細菌が感染して起こります。風邪などで鼻、のどに炎症があると鼻の奥の耳管から細菌が中耳へ入り中耳炎を起こします。
- 耳管は、小児では成人に比べて、太く、短く、角度が水平に近いという特徴があり、小児に中耳炎が多い原因の一つと考えられています。
- 症状
- これらの症状は耳漏がでると軽快する事が多いです。
- 痛みを訴えない乳児の場合は、発熱だけが症状のこともあります。
- 強い痛みは15から20分程度で治まるので、様子を見て大丈夫です。
- 検査
- 耳鏡検査
- 細菌検査
- 治療
- 耳処置
- 鼓膜切開
- 抗生剤、鎮痛剤を内服していただきます。
- 合併する風邪などに対する治療をします。
@耳痛A耳だれB発熱C難聴・耳鳴(耳鳴り)・耳閉感(耳のつまった感じ)D悪化すると耳後部腫脹・圧痛(手術が必要、現在は殆ど見られない)など
鼓膜の発赤、腫脹、穿孔、耳漏などの所見を認めます。
耳だれがある場合は、膿を検査に出し、どういうばい菌が付いていて、どの抗生物質が効きやすいか検査をします。

正常な鼓膜

赤くなった鼓膜

赤く腫れた鼓膜
耳漏があれば吸引後、外耳道内のきれいにして、消毒します。
耳痛、発熱などの症状が強いとき、なかなか軽快しない時は、鼓膜に小さな穴をあけて膿を出します。(穴は中耳炎が治ればすぐに塞がりますので心配ありません。)
※夜間などに突然耳の痛みが出た場合は、解熱の座薬を使うと大抵痛みは軽快します。翌日は、痛みが消えていることも多いですが、耳鼻咽喉科を受診しておくことをお勧めいたします。
※中耳炎の痛みは、1,2日で軽快しますが、炎症は7〜14日あるいはそれ以上持続します。耳の聞こえにくい感じ、耳が塞がった感じなどの症状があるはずですが、子供の場合は訴えることはあまりありません。痛みが無いからといって途中で治療を中止すると、滲出性中耳炎など慢性化することがあるので鼓膜の赤みがとれるまで治療を続けることが大切です。
突発性難聴
- 疾患のポイント
- ある日突然に片側の耳の高度の難聴、耳鳴を来す疾患です。
- 1〜2週間以内に治療を始めないと治らないことが多いようです。
- ステロイドの点滴、内服などが治療の中心となります。入院加療が必要なこともあります。
- 難聴の程度は様々です。治療の効果も、元の聞こえに戻る場合が1/3位、全くよくならない場合が1/3位です
- 原因
- 内耳感染
- 内耳血液循環障害
- 内耳窓破裂
- 代謝障害
- 症状
- 難聴:突然おこります。目覚めたら難聴になっていた、仕事中になったなど発生したときがはっきりわかる場合が殆どです。難聴の程度は、軽いものから、全く聞こえなくなるものまで様々です。
- 耳鳴:難聴の発生と前後して伴う場合が殆どです。
- めまい:難聴の発生と前後しておこることがあります。めまいに伴い、吐き気や吐いたりすることもあります。
- 治療 ※早期に治療を開始するほど聴力の改善が良いようです。遅くとも難聴発症後2週間以内に開始することが望ましいです。1ヶ月以上たったものは、改善することは殆どありません。
-
安静:特に発症初期は、聴力予後を左右する大切な時期であり肉体的・精神的安静と同時に耳の安静が重要であると言われています。
-
薬物療法
(1)副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)
抗浮腫作用、抗炎症作用、内耳血流量の増加、抗アレルギー作用などの効果を期待して最も治療に使用されます。しかし、胃潰瘍、糖尿病、感染症の誘発、座瘡(にきび)など副作用がおこる可能性があります。通常、短期間の使用では副作用の発現少ないようです。 - 予後・特徴
- 通常1回しかかからない。反対側におこることは極めて稀と言われています。
- 低音障害型は治りやすく、高音障害型は治りにくい、めまいを伴うものは治りにくい、高齢者、合併症(糖尿病など)のある人は治りにくいなどと言われています。
- 聴力の改善するものは、治療開始後1〜2週間程度治ってきます。従ってそれ以後改善することは極めて稀で1ヶ月を過ぎると聴力はほぼ固定した状態となります。
- 自然治癒もあると言われています。
- メニエール病、聴神経腫瘍などが突発性難聴様症状で発症することもあり、初めのうちは鑑別が出来ないことがあります。
- 最近、低音部のみの軽度の難聴で発症するものが増えております。比較的治りやすいですが、メニエル病との関連が言われており、繰り返したり、めまいを起こしてくるものがあります。
病因は現在の所不明ですが、以下のようなことが推測されています。
(2)血管拡張剤、血流改善剤
(3)ビタミン剤
(4)代謝賦活剤(脳内酸素消費増加、ブドウ糖取り込みの増加など)
(5)血栓溶解剤など
メニエール病
- 疾患のポイント
- 耳性めまいの代表的疾患です。
- 通常片側の(時に両側の)耳鳴、難聴、めまいの発作を繰り返します。(単に、めまいがするだけでは、メニエル病ではありません。)
- 発作の間隔は様々ですが、繰り返す間に徐々に難聴は進行していくことが多いようです。
- 原因
- よくわかっていません。
- 疲労、不眠、ストレスなどが引き金となります。
- 何らかの原因で、内耳のリンパ液が増えて症状を起こします。
- 症状
- めまい(ふわふわ感からぐるぐる回って起きられないものまで様々です。
- 難聴・耳鳴(はっきりと聞こえにくい場合から、耳が塞がった感じのみや、難聴の自覚がない場合もあります。低音が難聴となることが多いようです)
- 嘔気・嘔吐など。
- 検査
- 聴力検査で一側(時に両側)の感音性難聴。難聴は、良くなったり悪くなったり変動することが特徴的です。
- 眼振を認めます:眼振とは、眼球が勝手に動いてしまう現症です。急性期は難聴・耳鳴のある耳の方の向きに早く動き、反対へゆっくり戻る動作を繰り返します。しばらくすると動きが反対になるという特徴があります)。
- 温度眼振反応検査(耳に水を入れ、眼振を観察する検査)で患側の反応が低下します。
- MRI検査で、内リンパ水腫(内耳のリンパ腔が腫れている)像を認めます。
- グリセロール試験、フロセミド試験:グリセロール内服やフロセミドの注射で聴力が改善します。
- 治療
- 発作時は安静が重要です。(以下の薬物療法を行ってもすぐに、確実にめまい発作を止めることは残念ながらできません。)
- 薬物療法
めまいの対して、メイロン(重炭酸ナトリウム)静注、抗ヒスタミン剤・精神安定剤の筋注などが行われます。
難聴がひどい場合は、ステロイド剤を点滴することもあります。
内リンパの溜まったリンパ液を減らすために、利尿剤を点滴したり、内服します。
他には、ビタミン剤、血管拡張剤、循環改善剤なども使われます。
- 手術
難治性のものは、手術も行われることがあります。
アレルギー性鼻炎
- 病因
- アレルギー性鼻炎は、鼻に吸い込んだ微細な物質が鼻の粘膜で反応をおこしてくしゃみ鼻水(鼻漏)、鼻づまり(鼻閉)などの症状をおこします。
- 本来は異物を体外に出す目的の反応なのですが、それが必要以上に強く反応をおこしている状態です。
- 原因となる物質をアレルゲン(抗原)といいます。
- 抗原の種類
- 通年性アレルギー ダニ、ハウスダスト、カビ(カンジダなど)など。
- 季節性アレルギー(花粉が原因の場合を花粉症という) 3〜5月:スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカバ、など樹木の花粉。 5〜7月:カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリなどイネ科植物の花 8〜10月:ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど雑草の花粉、ユスリカ、ガなどの死骸の成分、鱗粉。
- その他 犬、猫、鳥、ハムスターなどペットの毛、羽など。
- 好発年齢、特徴
- 小児のアレルギー性鼻炎の殆どはハウスダストが原因です。
- スギ花粉症は20歳、30歳代に多くみられます。
- 喘息、アトピー性皮膚炎など他のアレルギー性疾患を合併することが特に小児では多くみられます。
- 最近は小児も花粉症が増えてきているようです。
- 症状
- くしゃみ、鼻水、鼻づまり
- 耳、鼻、のど、目などのかゆみ
- のどの痛みなど
- 検査
- 鼻汁中好酸球検査:アレルギー性鼻炎かどうかを調べる検査です。鼻水の中に好酸球(アレルギーに関わる白血球)を認めます。
- 血液検査(RAST):原因物質を調べるための血液検査です。
- 皮内テスト:原因物質を調べるための検査です。
- 治療
- アレルギー性鼻炎の治療法→
アレルギー性鼻炎の治療法
- 抗原の除去と回避 まず、抗原(原因)となるものを自分から遠ざける様にしましょう。
- ハウスダスト、ダニアレルギーに対しては、ダニの駆除は難しいですが減量に努力しましょう。
- 花粉症の場合は、除去は難しいので、吸入しないための対策を立てましょう。
- 薬物療法
- 内服薬 アレルギーを抑えるお薬は以下のようにいくつにも分類され、それぞれにまた複数の薬剤があります。各々特徴があり、患者さんの症状によって使い分けていきます。
- 点鼻薬 点鼻薬も以下にあるように種々のものがあり、効果が違います。
- 特異的免疫療法(減感作療法) 原因となる抗原(ダニ、スギその他の花粉など)を調べ、そのエキスを少量から注射し、徐々に量を増やしていきます。 週1〜2回の注射で始まり、徐々に注射の間隔は1ヶ月に1度まで開いていきますが、数年の継続的通院が必要となります。花粉症の場合は、花粉の飛んでいない時期も、注射を続けなければいけません。 全身的副作用がみられることがあります。
- 手術療法 保存的療法(薬物療法など)で症状の改善が見られないものに行います。鼻閉、鼻漏ともに効果がありますが、粘膜が再生してくると症状が再発します。 アルゴンプラズマ凝固療法、電気凝固法、レーザー手術法、トリクロール酢酸塗布法などがあります。
- 外出時にはマスク、メガネを用いましょう。
- 外出から帰ったら、家に入る前に花粉を、服、体からはたいて落とし、洗顔、洗髪、 うがいを行いましょう。
- 花粉情報に注意し、花粉飛散の多い日、晴天でカゼが強い日は、なるべく外出を控えましょう。花粉の屋内への侵入を防ぐために窓はなるべく開けないようにしましょう。
- 空気清浄機を使用しましょう。
- 主に内服薬と点鼻薬があります。
@ケミカルメディエター遊離抑制薬
Aケミカルメディエター受容体拮抗薬
(1)ヒスタミン拮抗薬
(2)トロンボキサンA2拮抗薬
(3)ロイコトリエン拮抗薬
Bケミカルメディエター合成阻害剤
CTh2サイトカイン阻害剤
Dステロイド剤
Eその他
即効性(調子の悪いときに内服し、すぐに効果が出るもの)の薬剤もありますが、効果がマイルドで、十分な効果が現れるまでには2,3週間続けて内服する必要がある薬剤もあります。その両者の性質を持った薬剤もあります。効果の程度も効果の出るまでの期間も薬により様々です。2,3日内服して、効果がないと決めてしまうのは早計です。医師の指示通りに内服しましょう。
また、副作用も殆ど無いものから眠気の強いもの、内服中はアルコールや他の薬剤との併用ができないものもあります。緑内障、前立腺肥大症などにかかられている方は内服できない薬剤もあります。
症状がある程度ひどい場合は、複数の薬剤を併用したり、眠気の副作用はあっても強い薬を使い、場合によっては点鼻薬を併用します。症状が治まってくれば、単剤に減らしたり、マイルドな薬に変更していきます。
毎年症状を起こす方は、マイルドな薬を予防薬として症状が出る2週間程前より内服を初めて、本格的な飛散に備えます。
@ステロイド薬
A自律神経作用薬
(1)α交感神経作用薬
(2)抗コリン薬
B抗アレルギー薬
C抗ヒスタミン薬
点鼻薬も、アレルギーの反応を全般的に抑えるもの、アレルギー反応にかかわるヒスタミンという物質をブロックする薬剤、鼻閉を改善する薬剤、鼻漏を改善する薬剤など様々です。
内服と同じようにすぐに効くものから、しばらく使い続けないと効果が出てこないものもあります。使い続けるとよくない薬剤もあります。1日の使用回数も薬によって違います。医師の指示通りに使いましょう。
唯一、長期の症状の軽快(寛解)が得られる可能性がある治療法です。まず、抗原(原因)となるものを自分から遠ざける様にしましょう。
上記のいずれも鼻腔内の下鼻甲介という部分に対して行います。下鼻甲介の粘膜を焼いたり一部切除したりします。それにより、鼻腔内が広くなり、鼻閉が改善したり、アレルギーの反応が起こりにくくなります。
当院では、アルゴンプラズマ凝固装置を導入し、手術を行っております。
急性副鼻腔炎
- 疾患のポイント
- 風邪(ウイルス感染)の後、細菌感染を起こし、黄色い鼻水や鼻づまりなどの症状が出た状態。
- 抗生物質などの内服で治療します。
- 放っておくと、慢性化しいわゆる蓄膿症(慢性副鼻腔炎)になってしまい、治りにくくなります。
- 子供の場合は、鼻水、鼻づまりが治ったように見えても、炎症が続いており、鼻がのどへ回っていることがあります(後鼻漏)。
- 原因
- 感冒(かぜ、ウイルス感染が原因)、虫歯などがもとになり、副鼻腔に細菌感染が起こった状態です。
- 症状
- 鼻閉(鼻づまり)
- 鼻漏(鼻が出る、黄色や緑色の濃い鼻汁が出ます)
- 後鼻漏(鼻がのどへ下がる)
- 頭重感、頭痛、頬部痛、歯痛、眼窩痛(頬、歯、目の痛み)
- 嗅覚障害(臭いがわかりにくい)
- 検査
- 鼻腔内に膿性鼻汁を認めます。
- レントゲン写真、CTなどで、副鼻腔に陰影を認めます
- 治療
- 内服:抗生物質・消炎酵素剤などの内服で治療します。痛みが強い場合は、鎮痛剤を併用します。
- 点鼻薬:鼻閉の強い場合は、血管収縮剤を鼻にさし、一時的に粘膜の腫れをとってあげます。長期や頻回の点鼻は避けましょう。
- 鼻処置・ネブライザー:鼻腔内に溜まった膿汁などを取り除いて綺麗にしてから、薬を副鼻腔へ入れます。
- 上顎穿刺:痛みが強い場合や、内服で効果がない場合は、鼻腔から副鼻腔(上顎洞)へ太い針を刺し、膿を抜いたり、内部を生理食塩水で洗ったり、薬剤を注入したりします。
慢性副鼻腔炎
- 疾患のポイント
- いわゆる蓄膿症です。
- 風邪の後、黄色い鼻水や鼻づまりが続き(急性副鼻腔炎)、それが慢性化したものです。
- 9〜10歳になるまでは、なかなか治らないことも多いですが、多くの場合は、そのくらいの年齢になると、難聴を残さず治癒します。しかし、いずれ治るからといって放っておくと難聴が残ってしまうこともあります。
- 抗生物質などの内服で治療します。内服などで改善しない例は手術を行うこともあります。
- 解剖
- 鼻腔(鼻の中)の周囲には、四つの副鼻腔があります。
- 鼻腔の外側(頬部)に上顎洞、上に篩骨洞(目の内側)・前頭洞(額の奥)、奥に蝶形骨洞があります。
- これらは、鼻腔とつながった空洞で空気が入っているのが正常の姿です
- アレルギーの関与 など
- 病因
- 感冒(かぜ)、虫歯などがもとになり、細菌感染が副鼻腔に起こり(急性副鼻腔炎)、これが慢性化したものです。
- 炎症により粘膜腫脹が起こり、副鼻腔と鼻腔との交通が悪くなり、洞内の膿が鼻に出にくくなり慢性化していきます。
- 炎症により粘膜が浮腫状に腫れて、茸状になり、鼻茸(ポリープ)を形成してくることもあります。
- 症状
- 鼻閉(鼻づまり)
- 鼻漏(鼻が出る)、後鼻漏(鼻がのどへ下がる)
- 頭重感、頭痛
- 頬部痛、歯痛、眼窩痛(ほほ、歯、目の痛み)
- 嗅覚障害(臭いがわかりにくい)
- 検査
- レントゲン写真で、副鼻腔に膿の貯留影を認めます。
- CT、MRI検査で、副鼻腔に膿の貯留影、煙幕の肥厚影、鼻腔内にポリープの影などを認めます。
- 治療
- 保存的治療
A)内服 抗生物質・消炎酵素剤などの内服。アレルギーの関与が考えられる場合は抗アレルギー剤。 近年、難治性の副鼻腔炎にマクロライド系抗生物質の少量長期投与が勧められています。(マクロライド系の抗生物質のお薬を通常の半分くらいの量で、2〜3ヶ月内服します。細菌を死滅させたり、炎症を緩和させる目的で使用します)
B)点鼻薬 鼻閉の強い場合は、血管収縮剤を鼻にさし、一時的に粘膜の腫れをとってあげます。長期や頻回の点鼻は避けましょう。
C)鼻処置・ネブライザー 鼻腔内に溜まった膿汁などを取り除いて綺麗にしてから、薬を副鼻腔へ入れます。
- 手術療法(鼻内篩骨洞手術、上顎洞篩骨洞根本手術、鼻茸摘出術など)
保存的治療で膿性鼻汁が改善しないもの、鼻茸の出来ているものでは手術が必要となります。 副鼻腔内の病的粘膜を取り除いたり、鼻腔内の鼻茸を摘出し、副鼻腔と鼻腔の交通を改善します。最近は、内視鏡下に鼻の穴から行う手術が主流になっています。 - 鼻腔・咽頭の炎症の治療
鼻の処置・ネブライザー、抗生物質・消炎剤・去痰剤などの内服など。 - 慢性化を起こさないために
- 風邪を引かないように注意し、風邪を引いた場合は、鼻閉・鼻汁などの症状が長引く場合は、放っておかないで早めに耳鼻咽喉科を受診して治療しましょう。
- 虫歯が原因となることもあるので、早く治療しましょう。
- 鼻腔が清潔に保たれていることが大切ですので、鼻をこまめにかみましょう。片側ずつかみ、無理に何度もかまないで、耳へ響かないようにしましょう。
- 喫煙は、異物の混じった空気を吸い込むことにくわえて、鼻腔内の毛細血管をうっ血させるので中止するべきです。飲酒も量が過ぎると、毛細血管のうっ血をおこします。
口蓋扁桃肥大、アデノイド
- 解剖
- 扁桃は上・中咽頭に位置するリンパ組織で、大きなものでは、咽頭扁桃(アデノイド)、口蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)、舌扁桃の3つがあります。
- 他には耳管扁桃や咽頭(のど)の後壁、側壁に細かい扁桃組織が散らばっています。
- これらは、細菌・ウイルスなどに対して、免疫機能により感染防御の役目を果たしていると言われていますが、詳細は未だ不明です。
- 扁桃は1歳過ぎから発達し、大きさを増し生理的肥大をおこします。咽頭扁桃は3〜6歳、口蓋扁桃は5〜7歳で最大の大きさとなります。学童期後半に次第に退縮しますが、肥大の程度、経過は個人差が大きいようです。
- 肥大の程度がひどいと種々の症状を呈してきます。
- 原因
- 遺伝的体質、炎症の繰り返しなど。
- 症状
- 呼吸障害(主にアデノイドが原因となります):鼻づまり、いびき、口呼吸などの原因になります。肥大の程度のひどいものは、夜間熟睡できなく目が開いてしまう、睡眠時に呼吸が止まりそうになる、朝寝起きが悪い、日中うとうとしているなどの症状が出てきます。稀に心肥大を起こしたり、突然死の原因になることもあると言われています。
- 嚥下障害(主に口蓋扁桃肥大が原因となります):食べ物をいつまでも口の中に入れている、噛んでもなかなか飲み込めない、口から吐き出してしまう、食事に時間がかかるなどの症状の原因になります。食事の量も少なく、体重がなかなか増えないこともあります。
- 耳症状:アデノイドの肥大は、滲出性中耳炎、急性中耳炎をおこしやすい原因となります。
- 診断
- 口蓋扁桃の肥大の程度は視診で判断します。
- アデノイドの肥大の程度は、レントゲン写真、内視鏡で判断します。
- 治療
- 肥大を小さくするお薬はありませんので、症状の軽いものは、成長して肥大が小さくなるのを待ちます。症状の程度が強い場合は、それまで待てませんので、下記手術を行います。
- 肥大の程度により、以下の手術のどちらか、あるいは両方を行います。(1)口蓋扁桃摘出術(2)アデノイド切除術
- 肥大が無くても、習慣性扁桃炎(急性扁桃炎を繰り返す)、病巣感染(腎疾患、皮膚科疾患などの原因が扁桃にあるもの)などは、口蓋扁桃摘出術の対象となります。また、難治性の滲出性中耳炎の場合は、アデノイド切除術を行うこともあります。
急性扁桃炎
- 疾患のポイント
- いわゆる扁桃炎です。扁桃に細菌が付いて発症します。
- 主な症状は、のどの痛み、発熱です。炎症がひどいと、痛みのため食事が摂れなくなってしまいます。
- 治療は、抗生剤・鎮痛剤の内服をしていただきます。炎症がひどい場合は抗生剤の点滴を行います。痛みや発熱に対して座薬も使用します。
- 炎症がひどくなり、扁桃腺の周囲へ炎症が広がり、膿が溜まってしまう(扁桃周囲膿瘍)となってしまうと、扁桃腺の脇を切って、膿を出す必要があります。
- 繰り返す場合は扁桃摘出術を行うことがあります。
- 原因
- 感冒(風邪)、疲労などをきっかけにして、扁桃に細菌が感染して起こります。
- 連鎖球菌、ブドウ球菌などの細菌が原因となります。
- 症状
- 咽頭痛(のどの痛み)
- 嚥下困難(食事が飲み込みにくい)
- 耳痛、頸部痛、全身倦怠感、発熱など
- 診断・検査
- 口蓋扁桃の発赤、腫れ、膿栓付着(扁桃に白い斑点が付いてる)。頸部(顎下部に多い)リンパ節腫脹。
- 細菌検査:扁桃を綿棒でぬぐって検査に出し、細菌の種類、効果のある抗生剤を調べます。炎症が長引いた際の抗生剤選択の参考にします。
- 溶連菌迅速試験:溶血連鎖球菌が原因と思われるときに行います。5分程で結果が出ます。
- 治療
- 抗生剤内服:抗生剤・鎮痛剤などを内服して治療します。痛みが強かったり、発熱がある場合は、座薬を使用します。溶連菌感染の場合は、症状がとれてからも数日内服を続けないと、細菌が完全に消えないことがあります。
- 抗生剤点滴:炎症がひどい場合は、抗生剤点滴をします。可能であれば朝夕1日2回行った方が効果があります。食事が摂れない場合は、水分も点滴で補給します。
- 扁桃周囲膿瘍切開:炎症がひどいと扁桃腺の奥へ膿が溜まってしまいます。その場合は、針で刺して膿を抜いたり、切って膿を出します。
- 扁桃摘出術:扁桃炎を繰り返す場合は、炎症が治まっているときに、扁桃を摘出し、再発を防ぎます。
-
※溶連菌感染症の場合は、腎炎を合併することがあるので、3〜4週間後に尿の検査をする必要があります。
※伝染性単核球症
扁桃にウイルス(Epstain-Barr virus)が感染して、扁桃炎の症状を起こします。ウイルス感染なので、抗生物質の薬が効きません。対症療法を行い、自然に治るのを待ちます。
特 徴:扁桃腺に厚い白斑が付着します。 頸部のリンパ節腫脹が大きかったり、頸部の下の方まで腫れることが多いです。 抗生剤を使用してもなかなか治りません。 血液検査で、肝機能障害を伴うことがあります。 治 療:抗生剤は効きませんが、細菌感染も合併することもあるので、使用します。 痛み・発熱に対して鎮痛剤内服や、座薬を使用します。 食べられなければ、点滴で水分補給をします。
急性喉頭炎
- 疾患のポイント
- 喉頭の細菌感染により発症します。
- のどの痛み、嚥下困難、声がれなど症状がでます。痛みのため、食事は摂れないことがあります。
- 炎症がひどいと、呼吸困難を起こし、窒息する可能性も出てきます。
- 原因
- 喉頭に細菌感染が起こり、喉頭蓋、披裂喉頭蓋ヒダ、声帯、声門下などの発赤、腫脹を起こします。
- 症状
- 咽頭痛(のどの痛み)、嚥下痛(飲み込むときの痛み)、嚥下困難(食事などが飲み込みにくい)
- 嗄声(声がれ)
- 咳嗽、喀痰(せき、たん)
- 発熱
- 呼吸困難
- 検査
- 喉頭鏡検査:喉頭蓋、披裂喉頭蓋ひだなどに発赤、腫脹を認めます。
- 内視鏡検査:喉頭鏡で喉頭が見にくい場合には、内視鏡を使い、喉頭を観察します。
- 治療
- 内服治療:抗生剤・鎮痛剤などを内服します。
- 吸入治療:血管収縮剤、ステロイド剤などの吸入をします。
- 点滴:炎症がひどい場合はステロイド剤、抗生剤の点滴を行います。
- 緊急気管切開:呼吸困難が強い場合に行います。前頸部に穴を開けてそこから呼吸が出来るようにします。
かぜ症候群
- 疾患のポイント
- いわゆる『かぜ』のことです。『普通かぜ』と『インフルエンザ』に大きく分けられます。以下では『普通かぜ』について解説します。
- 日常診療の場で最もありふれた疾患で、年間一人4,5回は罹患すると言われています。
- 主に病原微生物が呼吸器(鼻、のど、気管・気管支、肺など)へ感染して、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・咳・痰などに加え、発熱・頭痛・全身倦怠感・食欲不振などの全身症状(時に、嘔吐や下痢などの胃腸症状)が起こった状態を『かぜ』と言います。従って、『かぜ』というのは前記の症状が出たものをいうので、原因は様々です。
- 「かぜ」に引き続き、副鼻腔炎、咽頭炎、喉頭炎、肺炎など細菌感染を引き起こすことがあるので、注意が必要です。
- 原因
- かぜの原因の多く(80〜90%)はウイルスですが、残りの10〜20%は、一般細菌、クラミジア、マイコプラズマなどの感染や寒冷が原因となります。
- かぜの原因の50〜70%を占めるといわれるライノウイルスだけでも100余りあり、全体ではかぜの原因となるウイルスは、200を越えているといわれ、そのためウイルスすべてに免疫を持つことは不可能であり、年に何回かは誰でも「かぜ」をひいてしまいます。
- 症状
- くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・咳・痰などに加え、発熱・頭痛・全身倦怠感・食欲不振などの全身症状を伴うこともあります。
- 時に、嘔吐や下痢などの胃腸症状も出ることがあります。
- 治療
- ごく一部のウイルスをのぞいて、ウイルスを殺す薬はありません(かぜを治す薬はありません) 。
- 咳止め、鼻水止め、痰を切る薬など症状を和らげる薬(対症療法)が中心になります。
- 中耳炎、副鼻腔炎、咽喉頭炎など『かぜ』以外に細菌感染を合併しているようならば、抗生剤(細菌を殺す薬)を処方します。耳が聞こえにくい(難聴)、耳がつまる感じ(耳閉感)
- かぜの時の家庭での過ごし方
- 室温20℃、湿度60〜70%位を心がける。
- 食事は高栄養、高カロリーを心がける。食欲がなければ、無理にとらなくても良いが、水分の補給は十分にする。
- 体の保温に心がける。
- 睡眠を十分とり、体を休める。
- 合併症 カゼは放置しても自然に治癒することが多いですが、こじらせるといろいろな合併症を併発してくることがあります。
- 急性副鼻腔炎:膿性鼻汁、鼻づまり、頬部・眼・頭痛などの症状。
- 滲出性中耳炎、耳管狭窄症:鼻やのどの炎症が耳管という上咽頭と中耳をつなぐ管に波及して、耳がつまった感じや自分の声が耳に響くなどの症状を起こします。
- 急性中耳炎:耳痛や耳だれ、難聴などの症状が出てきます。
- 気管支炎、肺炎:せきやたんが激しくなり、呼吸時の雑音などが生じ(気管支炎)、高熱が続いたり、呼吸困難を呈してくれば肺炎が疑われます。
- その他:さらに、カゼがもとで慢性副鼻腔炎(ちくのう症)、慢性中耳炎、慢性扁桃腺炎、慢性咽頭炎、慢性気管支炎といった気道の慢性疾患に移行する場合もあります。
インフルエンザ
- 疾患のポイント
- 『普通かぜ』よりも、症状が急激に現れ、高熱も出るので重病感があります。老人、子どもなどでは合併症を併発しやすく重篤な状態となることもあります。
- インフルエンザウイルスが原因となりますが、伝染力が非常に強いのが特徴です。インフルエンザは流行が始まると、短期間に小児から高齢者まで多数の人を巻き込むという点でも普通のかぜとは異なります。
- 感染予防には、ワクチン接種が効果的です。流行するウイルスの型が毎年変化するので、予防接種も流行の型を予測し、その型にあったものを毎年接種します。
- 原因
- インフルエンザウイルスによる感染が原因となります。
- インフルエンザウイルスには、A、B、C、の3型があり流行の主役は、A、B両型で、特にA型が流行性が強く、C型は伝染力は弱いようです。
- これらのウイルスは毎年抗原構造に変異を生じます。そして、その変異が大きい場合には大流行となります。ウイルスが変異するので感染や予防接種で免疫を獲得しても翌年には役に立ちません。
- 潜伏期は1日から5日(平均3日間)とされています。
- インフルエンザウイルスは、患者のくしゃみや咳、痰などで吐き出される微粒子(飛沫)により感染します。
- 症状
- 38〜40℃の高熱が急に出るのが特徴です。倦怠感、筋肉痛、関節痛等の全身症状も強く、これらの激しい症状は通常3〜5日ほど続きます。咳、鼻水などのいわゆる『普通かぜ』の症状もありますが、全身症状が強く『普通かぜ』よりもずっと重病感があります。
- 他には、頭痛、くしゃみを伴わない咳、のどの炎症、寝込むなどの症状がインフルエンザを疑う要注意ポイントです。
- 高熱は3〜4日続いて熱が下がると共に症状は消失し、およそ1週間で治癒します。
- 治療
- 抗インフルエンザウイルス薬:抗インフルエンザウイルス薬を内服したり、吸入します。発症後、48時間以内に使用しないと効果が出にくいと言われています。
- 抗生剤:インフルエンザにかかったことにより、他の細菌にも感染しやすくなりますので、症状、診察所見によっては抗生物質も使用されます。
- 対症療法:合併する咳、痰、鼻みず、咽頭痛、発熱などに対して、症状を和らげる薬を内服します。
- 合併症
- 抵抗力の弱い高齢者・幼児、疾患にかかっている方(気管支喘息等の呼吸器疾患、狭心症等の循環器疾患、糖尿病、腎不全、免疫不全症など)では、インフルエンザにかかると合併症を併発する場合があります。
- 高齢者では、細菌の二次感染による肺炎、気管支炎、慢性気管支炎の増悪などを起こしやすく、その他では、ウイルスそのものによる肺炎や気管支炎、心筋炎、ライ症候群などが挙げられます。
- 合併症の状態によっては入院が必要となったり、死亡する例もあり注意を要します。
- 予防接種
- 予防接種は、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、被害を最小限にとどめることが期待されます。
- 特に65歳以上の方や基礎疾患を有する方はインフルエンザが重症化しやすいので、接種を受けられることをお勧めします。
- なお、当然のことですが、インフルエンザの予防接種では他のかぜウイルスによる「かぜ」(普通かぜ)を防止することはできません。
- 予防接種は、65歳以上の高齢者に対しては1回の接種でも十分効果があるされています。13歳以上64歳以下の方でも、近年確実にインフルエンザに罹患していたり、昨年インフルエンザの予防接種を受けている方は、1回接種でも追加免疫の効果で十分な免疫が得られると考えられます。12歳以下の小児は2回接種が必要とされています。
- ワクチンは、毎年インフルエンザが流行する前に接種を受け、免疫を高めておくことが必要となります。 ※当院でも、毎年、11月頃よりインフルエンザの予防接種を行っております。
- 日常生活での予防法 毎年予防接種を受け、以下のようなことに注意しましょう。
- 栄養と休養を十分とる。
- 人混みを避ける。
- 適度な温度、湿度を保つ。
- マスクを着用する。
- 外出後の手荒いとうがいの励行。
休診のおしらせ
8月12日(木)・13日(金)・14日(土)・16日(月)、8月25日(水)は休診です。
当番医のおしらせ
8月22日(日)は当番医です。
